「挑戦者の素顔」では、MENTORの杉山がヤンキーインターンの参加者にインタビューを行い、その素顔に迫ります。
中卒や高卒として歩んできたこれまでの人生や採用担当だからこそ引き出せる素顔など、地元を離れ上京した若者のリアルを届けます。
本日は、影の努力を忘れない縁の下の力持ち、KAITOです。
今年成人式を迎えたKAITOは群馬県の出身。両親、祖母、弟の5人家族で育ちました。
高校ではコンピューター設計支援ツールCADを用いた制作で最優秀賞を獲得し、工業系の大学に進学しました。
しかし、入学して一年が経つ4月に大学を辞めてしまいます。なぜ大学をやめたのか、そしてなぜ東京に出て彼は挑戦をしているのかをお聞きしました。
金銭面で親に負担をかけた後悔
ー高校から大学進学への経緯を教えてください。
元々工業系の高校に進学していた経緯もあり学校内で行われた課題研究の中で3D CADというパソコンで設計を行うツールを用いて制作物を作るコンクールの機会があり、そこで最優秀賞をとっちゃったんです。そのまま大学進学の際もその実績を持ってAO入試を受けた工業大学にスルスルっと入学することになりました。
ーそこからなぜ辞めてしまったんですか?
シンプルにつまらなかったんです。元々この道が本当に自分に合っているのか、なんてことを考えていなかったのも悪いのかもしれないのですが、入ってからなんとかなるだろうと楽観してたんです。そしたら、まあつまんなくて。今でも仲の良い友達もいるのですが、真面目一徹でちょっと変わった人も多くとにかく合わない人が多かったんです。そんなことを思っているうちに、授業自体もつまらなくっていて。CADで設計したりするのが好きだったのに計算ばかりする授業や座学ばっかりで、CADを触るのは1週間に1.2時間くらいでした。だったら、専門学校に行った方がマシだったと思うくらいでした。
このまま在籍し続けても生きた心地がしないと思って1年の秋には辞めることを決意していました。
ー親御さんに伝えた時はどんな反応をされましたか?
『合わなかった?』と聞かれました。それと同時に、厳しい声もかけてもらいました。『KAITO何も続いてないよね、最近』って。自分自身もそれは認めていましたし、ダレてしまっているなと自覚していました。
でも、大学を入学してしばらくしてから僕の様子がおかしいことに気づいてくれていたんです。当時ものすごくストレスを感じながら大学へ向かっていたので、家にいるときは楽しそうなのに、朝、死にそうな顔をして家を出て行く僕の顔色の悪さに気づいてくれていて。サークルとかにも入ろうとしていなかったのもあり、色んな点で違和感に気づいてくれていたんだと思います。なので、最終的には辞めることを受け入れてくれました。
辞めたことに後悔はしていませんが、奨学金も使わず入学をしたので金銭的な負担を家族にかけてしまったことだけ本当に後悔をしています。絶対に自分が成長して恩返しをしたい。そう心に誓っています。
ーハッシャダイに入ったきっかけはなんですか?
辞めてから半年間は元から続けていたカラオケのバイトをしていました。なんとかしないとな〜と思いつつ、キッカケもなく過ごしていた覚えがあります。
事情を知らない友人からは、ただただ、だらしなくて大学を辞めた奴に映ったのかバカにされたこともあります。それで喧嘩にもなったりして。
そんな時にハッシャダイのTwitterにフォローされました。気になって見ていると東京というキーワードがすごく響きました。
父親が以前東京でデザイナーをしていたこともあり、ハッシャダイの話をすると東京はすごく刺激があるから一度行ってみても面白いよと言われました。
そこで問い合わせをして、杉山さんと話しましたよね。本人を目の前にして言うのも恥ずかしいですけど、同世代でここまで考え方が違うのかという印象がすごくありました。昔から小説を読み考えの深い人に対して尊敬を持つタイプでそれまでは、そういった人と自分を切り離して考えていたのが、杉山さんと話して、自分もそうなりたいと思いました。それが参加を決めたキッカケですね。
小さな成功体験を積み重ねていく
ー入ってからギャップはありましたか?
僕がちゃんと聞いてなかっただけだと思うんですけど、実地研修があることに驚きました。どちらかとゆうと座学などがメインだと思っていたので。
営業を通してビジネススキルを積んでいくと聞いた時、一瞬は不安になりましたが、自分の中では営業よりも東京で頑張るという意義の方が大きかった。僕は周りよりも話すのが苦手だと思ったので、必死に勉強して練習をして努力をしました。何か使えそうなものはないか夜通し読書やネットで探したり。
最初は全くダメだったけど、今では落ち着いて目の前の人と向き合って話すことができるようになり、それは結果にも表れていると思います。
ー差をつけるために行っていることはありますか?
誰よりもインプットをすることを心がけています。どれだけ忙しくても本を読む時間を作り、知識と教養を高めて自分の見える世界を広げようとしています。元々小説が好きなので、いなくなれ、群青や模倣犯などが好きですが、最近はビジネス本も頑張って読んでいます。やっぱり小説とは違うので、頭は痛くなりますが、すぐに自分の力になっている感があるので、やっと慣れてきました。
ーヤンキーインターンに参加して変わったことはありますか?
身の回りのことを一人でやるようになって、できなかったことやだらしなかった所が改善されていると感じています。だって、自分でしないとそのままですからね。笑
そういった小さな成功体験も自分の中で自信になっていっていると思っています。また、この前の成人式もそうでしたが、地元に戻るとハッシャダイの活動にみんな興味を持ってくれていて、すごいねと言ってもらえるようになりました。これは素直に嬉しいですね。
ーこれからヤンキーインターンでどうなっていきたいですか?
僕は両親を尊敬しています。父親の真面目気質な部分もそうですし、母親は働きながらNPO法人を設立していたりバリバリのキャリアウーマンなんです。これまで両親と自分が同じような働き方をしていくなんていうのは想像していませんでしたが、ヤンキーインターンで有名なビジネスマンの方や全力で働き全力で遊びながら社会に対して成し遂げたいことを実行している人たちを見て、自分もこうなりたいと思うようになり、それって両親のようになれるんじゃないかと思い始めました。
その時に自分は両親に憧れていたんだなとわかったんです。そして、自分とは違うと思っていることに微かな劣等感も抱いていたのかもしれません。
でも、今では違います。自分も両親のようにいずれは起業をして事業を行えるような素敵な人になっていきたいと思っています。
ハッシャダイにいる間にそれができるかも知れませんし、卒業後になるかも知れませんが、きっと自分のなりたい姿を実現してみせます。
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